米中首脳会談後の台湾有事をめぐる認知戦TTX「日本社会に仕掛けられる見えない戦争を検証する」開催のお知らせ

現代の安全保障環境において、戦争の主戦場は軍事領域にとどまりません。人々の認識、世論、メディア、SNS、経済不安、政治的分断――これらが国家意思決定に直接影響を与える「認知空間」は、いまや主要な戦略的競争領域となっています。

特に台湾有事をめぐっては、軍事的衝突そのものに加え、日本国内の世論形成、政治判断、経済的混乱、情報空間の攪乱が同時並行で進行する可能性があります。

日本は、こうした認知戦に対して、どのように備えるべきなのか。言論の自由を守りながら、フェイクニュースや情報操作にどう対抗するのか。多様な意見を尊重しながら、国家としての意思決定をいかに維持するのか。

このたび日本外交政策学会では、台湾有事を想定した対日認知戦を検証するTTX(Tabletop Exercise/机上演習)を開催いたします。

■TTXとは何か

TTX(Tabletop Exercise/机上演習)とは、関係者が会議室やオンライン上に集まり、特定のシナリオに基づいて対応方針や意思決定プロセスを確認・検証する訓練手法です。

主に、BCP(事業継続計画)、サイバーセキュリティにおけるインシデント対応、災害対策、危機管理訓練などの分野で広く活用されています。

今回のTTXでは、台湾有事が発生した状況を想定し、レッドチーム(中国・ロシア・北朝鮮)による対日認知戦に対して、ブルーチーム(台湾・日本・アメリカ)がどのように対応するかを検証します。

これは単なる軍事作戦のシミュレーションではありません。台湾有事を契機として、日本社会に仕掛けられる可能性のある認知戦に焦点を当て、世論形成、SNS、メディア、外交判断、経済的威圧、サイバー空間などを通じて、日本の国家意思決定がどのように揺さぶられるのかを検証する実践的な机上演習です。

本TTXでは、以下のような問いを中心に議論を行います。

中国の認知戦に対し、民主主義国家・日本はどう対抗できるのか。言論の自由を守りながら、フェイクニュースと戦えるのか。国民の多様な意見を尊重しながら、国家としての意思を維持できるのか。

台湾有事が発生した場合、日本国内では、軍事的判断だけでなく、メディア報道、SNS上の言説、歴史問題、経済的威圧、エネルギー不安、政権批判、国際世論などが複雑に絡み合うことが予想されます。

こうした複合的な状況の中で、日本は台湾支援を継続できるのか。国民の支持を維持できるのか。認知戦を検知し、暴露し、対抗する体制を構築できるのか。

本TTXは、そのための課題を具体的に洗い出す試みです。

■認知戦を体験的に理解する実践的機会

本TTXで扱う主な論点は、以下の通りです。

  • 中国の「三戦」――世論戦・心理戦・法律戦
  • ハイブリッド戦における認知戦の位置づけ
  • 日本のSNSエコシステムの脆弱性
  • 経済的威圧への対応
  • 社会的分断の悪用可能性
  • 歴史問題の政治利用
  • メディアとSNSプラットフォームの責任
  • AI時代のフェイクニュース対策
  • 情報リテラシーと社会的レジリエンス
  • 国際連携による認知戦への共同対処

軍事作戦以上に、認知戦が現代の戦争の主戦場となりつつある現在、この問題を体験的に理解し、民主主義社会がどう対抗すべきかを議論することは、極めて重要です。

■政策立案と直結する限定的な検証の場

本TTXの中心となるのは、「認知戦(Cognitive Warfare)」という概念を2007年に世界で初めて提唱し、米国国防大学においても講義を行った認知戦研究の第一人者、苫米地英人会長です。

その苫米地会長を囲む形で、サイバーセキュリティ、安全保障法制、東アジア情勢それぞれの第一線の専門家が議論に加わります。政策立案の当事者である国会議員も同席するこの場で、日本の国家戦略を多角的に検証する機会は極めて稀です。

16:00からはこの対日認知戦TTX、18:00からは苫米地会長による米国国防大学講義の日本初公開が行われます。

理論と実践の両面から、認知戦時代における日本の国家戦略を考える一日となります。

■開催概要
日時: 2026年6月5日(金)16:00〜17:30(開場:15:45)
会場: 衆議院議員会館(詳細は参加者にお知らせいたします)

登壇者:
苫米地英人(日本外交政策学会 会長)
近藤大介(講談社特別編集委員/明治大学講師)
山内智生(元総務省サイバーセキュリティ統括官)
橋本靖明(元防衛省防衛研究所政策研究部長)
そのほか、衆議院議員、自衛隊関係者等を調整中


司会:川上高司(日本外交政策学会 理事長)

参加費:学会員 3万円(税込)
    一 般 4万円(税込/一般参加者は、入会金不要・年会費のみで学会入会が可能です) 
参考(https://jfpc.site/#recruit
    苫米地博士講演会への参加者は、学会員・一般ともに1万円の割引が受けられます

    ※参加費は、学会の研究・活動に充てさせていただきます

■申込方法
お申込みは、以下のページから、機密保持契約に同意していただいた上、お名前(会員の方は会員名)とメールアドレスをご記入ください。おって、支払い方法など詳細をご連絡いたします。

※締め切りは、2026年6月1日(月)23時59分です

お問い合わせは、pr@jfpc.siteまで御願いします